2014年10月28日火曜日

読書・秋深し・・・その1(「愛の詩集」室生犀星 角川文庫)



昨晩は、大風が吹き荒れました。
季節が変わる知らせです。

やはりきょうは、今年一番の寒い日になりました。
散歩は、きみどりのフリースに、イエローのフリースの
マフラーまで巻きました。

昨晩の強風で、紅葉した木々の葉も
大分落ちてしまったのですが、

最後の紅葉の写真を写そうと思い
キョロキョロとしていましたら、

何と、むらさきに紅葉した葉を見つけました。



                  紫色に紅葉した葉っぱともみじの紅葉


もみじも、なぜか凄みのある深い色に紅葉していました。

この季節には、真っ青な青空から、ぱらぱらと
小雨が落ちてきて
たちまちしぐれになるのですが、
きょうの散歩のときにも、かすかにしぐれていました。

もっとしぐれると、虹がでるのですが・・・。



                        晴れた空からしぐれが・・・

わたしは、このしぐれの季節が好きなのですが、
詩人の室生犀星もしぐれが、好きだったようで、
こんな詩を残しています。

・ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
「草原」       室生犀星

僕はしぐれの季節が好きだ
やや枯れはじめた草原などで
あるかないかの雨あしをしらべるときの
定まりのない心はなににたとへていいか分らない
深い田舎の秋にはそれが多い
さういふとき人間の心はじつに優しさに深められる
心は時計のやうに敏活(さとり)ふかくなるのだ
私は国にゐて
くらい座敷の一隅に机を据えて
よくその音をきいた
いまもその時雨の音がきこえる
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
                   「愛の詩集」室生犀星詩集  角川文庫167p






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