2019年2月26日火曜日

春の使者・マンサク





  散歩の途中に 裸の木々をよく見ると、マンサクがもう咲いていました。去年の実の下につつましく黄色のリボンを広げていました。





    美智子皇后が作られた短歌に、マンサクを歌われたものがあります。

      おほかたの枯葉は枝に残りつつ
            今日まんさくの花ひとつ咲く





 まだ、咲き始めのこの季節のマンサクを歌われているのですが、やさしいお人柄がしのばれるようで好きな短歌です。




 マンサクという名前の由来はご存じのように、山では春に「まず咲く」という言葉がなまって「マンサク」になったという説と、もうひとつ

 黄色の花がいっぱい咲くので「豊年満作」の「マンサク」からきたという説があるようですね。わたしは「まず咲く」がなまって「まんず咲く」そして「マンサク」になったという説の方が何となく好きです。

 北国の方の春をよろこぶ気持ちが感じられるから・・。




 わたしが毎年楽しみに咲くのを待ついつもの定点観測のようなマンサクの木です。コナラの木々に紛れていました。

 今年もやってきてくれた春の使者です!!!











2019年2月25日月曜日

ドナルド・キーンさんの思い出・・



 2019年2月24日、日本文学研究者のドナルド・キーンさん(96歳)が都内の病院で亡くなられました。キーンさんのファンでしたので、とても残念に思います。
     



  梅の花夢(いめ)に語らくみやびたる花と我思(あれも)ふ酒に浮かべこそ
 
    The plum blossoms
                Addressed me in a dream:
                ``We consider ourselves
                Most elegant flowers-
                Please let us float on sake.``
          
  これは万葉集の歌をキーンさんが英訳なさったものですが、日本文学の歴史1という本の中に出てきます。

 キーンさんの英訳の歌は、日本語で読むよりも、さらにわかりやすく簡潔で、彼のファンになるきっかけにもなりました。




 数年前ですが、キーンさんの講演会が、神楽坂の「ラカグ」で開催されたときに、聴きに行ったことがあります。そのときに三島由紀夫さんとの交流のお話しなどをお聞きしたのですが、キーンさんの飾らない人柄が身近に感じられたのを懐かしく思い出します。




キーンさんは自伝にも書かれているのですが、キーンさんが日本文学に興味を持たれたのは、源氏物語の英訳の本をバーゲンで買われたのがきっかけだそうです。
 バーゲンでとおっしゃるのが、キーンさんのユーモアのあるところで、キーンさんと交流のある方の書かれた文を読んでいますと、必ずこのユーモアというキイワードにぶつかります。


キーンさんに書いていただいたサイン!

 オペラやワイン、そして本屋さんもお好きだったというキーンさん。あの東日本大震災をきっかけに日本人になられたキーンさんは、息子さんと都内で暮らされていたのですが、わたしには、お幸せな晩年だったようにも思えます。
 
 キーンさんのご冥福をお祈りしつつ・・・。







 




 

2019年2月21日木曜日

不思議な形の花・ザゼンソウ




 不思議な形の花・ザゼンソウを見に行ってきました。
 花の形を座禅を組んだ達磨大師に見立てた名前ということですが、最初に見たときには
びっくりしました。ダルマソウともいうようです。




 以前に見たときには、もう黄緑色の円心形の葉がいっぱい出ていて、ミズバショウと同じに、葉よりも先に花が出て咲くのだということがわかりました。
 ザゼンソウもミズバショウも同じサトイモ科の植物で湿地を好むようです。




 このザゼンソウの群生地は、関東地方の大田原市にあるのですが、市の指定天然記念物に指定されていて、保護されて大事に守られています。
 本州中部から北の湿地に生え、ザゼンソウの仲間は世界に3種類でそのうちの2種が日本ということですので、大事にしたい花ですね!!!




 この群生地の横には、小川が流れているのですが、水が透き通るほどきれい・・。





 この清らかな水の流れる小川を見ていると、春が来ているのだと、感じます。
 小川のほとりの若草も、やわらかそう。
 ホトケノザやオオイヌノフグリも咲いていました。




 それにしても、花を大事にくるんでいるような仏炎苞(ぶつえんほう)を見ていると、何か意味があるのかしらと思ってしまいます。
 ザゼンソウ・・・・・ほんとうに不思議な形の花ですね。



2019年2月19日火曜日

3羽のアヒルとクリスマスローズ




 2月は、クリスマスローズの咲く季節です。
 クリスマスローズを見に、コピスガーデンに行ってきたのですが、なぜか3羽のアヒルに出会ってきました。


 冬日のさす窓のとなりの窓で見つけた3羽のアヒル・・・




 冬枯れの芝生で遊んでいた3羽のアヒルくんたち・・・



池のほとりを歩く3羽の親子のアヒルたち・・・



2月は花のない季節ですが、あたたかな陽ざしをあびて咲くクリスマスローズを見ていると、なぜか気持ちまであたたかになるようでした。

 3羽のアヒルとクリスマスローズ、ちょっとおしゃれな2月の組み合わせですね!!!






2019年2月18日月曜日

今朝の日の出




  今朝は、目を覚ましてカーテンを開けると、グッドタイミングで、日の出を見ることが出来ました。後で調べてみますと、6時25分でした。




朝日が昇るのはとても早く、あっという間です。



  
 朝日が昇るのを見るといつも思い出すことがあります。
 それは、大分以前のことですが、友人がうちに泊まりにいらしたときに、音楽を聴きながらワインを飲み、徹夜をしたことがありました。朝日が昇るころ、パバロッティのオペラのアリア、「ネッサンドルマ」が流れていたのです。




 朝日が昇るのを見ながら聴いた、パバロッテイのアリアは、いまでも耳に残っているのですが、多分生涯で忘れることができないすてきな思い出のひとつです。
 ネッサンドルマ(誰も寝てはならぬ)が入っているオペラは、「トゥーランドット」ですが、その後メトロポリタン版をDVDで観たのも良い思い出になっています。




  後ろを振り向くと、部屋の中の壁には、朝日で出来た影が写っていました・・。



2019年2月14日木曜日

うさぎのお雛さま





 先日、お雛さまを、飾りました。
 お雛さまと言っても、わたしの手作りのささやかな作品です。




  うちにあった古い着物を再利用したものです。男雛には、ちょうど家紋のところ、女雛には、裾模様の梅の花の刺繍のところを、着物の表にくるようにして作りました。下の写真のうさぎ雛も、手作りです。目と口は赤い絹糸で刺繍しました。





    ささやかでつたない手作りのお雛さまですが、春というのにはまだ早いこの季節には、見ているだけで少しだけハッピーな気持ちになれます。

 これは、うさぎの立ち雛ですが、これも同じく手作りです。
 



 うさぎは、日本では昔から縁起のよい動物と言われていますが、諸外国でもうさぎの人形やぬいぐるみは、人気があるようですね。ロンドンに住んでいたころには、うさぎのぬいぐるみの人形を作った覚えがあるのですが、そういえば、イギリスには有名なうさぎのピーターラビットがいました・・.




 うさぎのお雛さまを飾った部屋は、すこしだけ明るくなりました。





      




 
  



2019年2月8日金曜日

定番の朝ごはん・・




 きょうの朝ごはんです。


   
    ・トマトジュース
 ・ライ麦パン・一切れ
 ・エクストラヴァージンオリーブオイル
 ・りんごとバナナ入り無糖ヨーグルト(きな粉と、白すりごま・無糖ココア入り) 
 ・ミルクティ


 ここ数年、いつも同じ朝ごはんなので、最近は器で楽しんでいます。
 オレンジは、食欲増進の色というので、TEAPOTもオレンジ色です。
 朝は、なるべく、明るく楽しくなるような器を選んでいます。

 トレイと、ヨーグルトの器は、アフタヌーンティー製。
 パンが入っているのは、ルクルーゼの小皿。
 マグカップと、オリーブオイルの入っている小皿は、フラン・フラン。
 
 それぞれ違うのですが、最近のお気に入りです。

 「ボナペティ!」







塚本邦雄さんの椿・・





 歌人の塚本邦雄さんは、「百花遊歴」という本の中で椿についてこんな風に、書かれていました。
「椿は藪椿 Camellia japonica L.var.japonicaに始まり藪椿に終る。その美も藪椿にとどめを刺すと言ってよからう。」                                                                     
                    引用「百花遊歴」講談社文芸文庫38p



 
 塚本さんがおっしゃるように、わたしも最近は、シンプルな藪椿のよさがわかるようになりました。上の写真は、先日の2月3日に東京の江戸川公園で写したものですが、このぐらいの蕾の開き具合が、好きです。

新潟生まれの知人が、よく雪椿の話しをしていらしたのを覚えているのですが、雪の多い新潟でひっそりと咲く赤い雪椿には、いつも何か愛しさと共に、憧憬を感じてしまいます。
 図鑑によれば、雪椿は日本海側の多雪地帯に適応した型で、標高300~1000mの山地に生え、4~5月に赤い花を咲かせるそうです。一度見てみたいなあと思う椿です。




 これは、同じ日に椿山荘で見た白と桃色の染め分けの侘助です。ワビスケ系は、ツバキとチャノキの雑種とのことですが、まるで幼子が晴れ着を着たように見え、小さなかわいい花でした。
 でも、侘助でしたらやっぱり純白の清楚な侘助の方に心惹かれます。




 塚本さんは、椿と山茶花の違いについて、椿は香りがないけれど、山茶花には微妙な芳香があると書かれていました。

 わたしはいままで椿と山茶花の違いは、花がその姿のまま首からポトリと落ちるのが椿で、花びらが一枚づつ散るのが山茶花と、花の散り方で見分けていたのですが、これからは、山茶花の芳香を嗅ぐのも楽しみになりました。
 



 椿は、香りがないので、お茶の席にも活けられるということなのでしょうね。

 塚本邦雄さんは、本の中で「椿」の短歌や俳句もたくさんご紹介なさっているのですが、塚本さんご自身の短歌がこれです。

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一人(いちにん)の刺客(しかく)を措(お)きてえらぶべき愛なくば
                             水の底の椿

                                 塚本邦雄

 ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-

 塚本さんらしい難解な短歌ですが、この短歌に出てくる椿は、もちろん塚本さんがお好きな赤い藪椿なのでしょうね。
 水の底に沈んでいる赤い藪椿のイメージは、やはり塚本さんらしく強烈だなあと、思いました。






2019年2月1日金曜日

ある晴れた冬の日に・・・




ある晴れた冬の日の午後でした・・。
白い雪をかぶった山から、何かがひゅーんと飛んできました。



あれは、何だろう???



「ローゼンメイデンの水銀燈で~~す。」



 「翠星石もいますよ~。」




 「何か不思議な感じだけど、かわいいね。」
 「うん、山から飛んで来たんだって・・。」
  「何をしに来たのかな~?」




「あの馬に乗ってきたのかな・・。」




 「春の花のいい匂いがするね。」
  「もうすぐ春だよ~って言いに来たのかもね・・。」
 

「ほんとかな?」








 かわいいコスプレのお姉さまたち、
 わんちゃんたち、
 ありがとうございました。