2018年12月6日木曜日

新訳でプルーストを読破する・8「ソドムとゴモラⅠ」



 「新訳でプルーストを読破する」というセミナーも8回目になりました。会場の立教大学のキャンパスはもうクリスマスの飾りがしてあり、夕方にはこんな感じになっていました!



 今回の講師の野崎歓さんのお話しは、とてもおもしろく聞かせていただきました。
 
 プルーストの作品は映画として書かれている・・しかも最先端の映画・・・
 プルーストのまなざしは、絵・・・
 トリック撮影でまなざしをイリュージョンしている・・・





  351p「こころの枯渇のところ」

  主人公(マルセル)の存在は木・・・
  木は水(涙)でうるおされる・・・

  など、彼の視点はおもしろかったです。



わたしが、この8「ソドムとゴモラ」の中で一番良かったと思うのは、405pの
「リンゴの木の描写」のところです。

  紺碧の空のもと、リンゴの木々が豪華に花盛りの姿を見せていて
  遠くに見える海は、日本の浮世絵に描かれた遠景のようであり
  おびただしい数のシジューカラが飛んできて枝に止まり、花の間を
  飛び回っている・・

 


 この美しさが涙をさそうほどに心を打つのは、フランスの農夫たちのように、
 フランスの野原に立っていると実感されるから・・・      
 この景色は、やがてくる驟雨の中でも花盛りの美しさを掲げていた・・・



わたしはこの描写のところで、
 花盛りのリンゴの木の動かない「静」の描写に対して
 シジューカラが動き回る「動」の描写の対比がおもしろく
 また
 「紺碧の空」から
  「驟雨」に変わる変化もまた、野崎さんがおっしゃったように「絵画」や「映画」を感じさせるページかなとも思いました。



  レクチャーが終わった4時半すぎには、大きなツリーの木々には、クリスマスの電球のあかりが灯っていました・・・。



 

0 件のコメント:

コメントを投稿