2014年7月31日木曜日

白檀の扇子と、古布の物入れ



  たしか、白檀の扇子があったはずと、箪笥の引き出しをさがしてみましたら、
    古布のバッグといっしょに、ひっそりと片隅にありました。





 白檀の扇子のことを、檀香扇(たんしゃんせん)というそうですが、扇をあおいでみますと
白檀のすばらしい香りが、ただよってきます。

 扇の出てくる短歌と俳句にこんなものがあります。

「かたみとぞ風なつかしむ子扇の要あやふくなりにけるかな」
                          与謝野晶子

「畳む時扇淋しき要かな」
             久保田万太郎


   短歌も俳句も、どちらも「要」が大事のようです。






 古布のバッグの方は、叔父の贈り物でしたが形見になってしまいました。
 この物入れを見ると、源氏物語の絵巻物に出てくるような女性の着物姿を
思い浮かべてしまいます。




こだわりのあった叔父の審美眼には敬服してしまうのですが、わたしの大事な宝物です。

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