きょうは、強風が吹き荒れる冬晴れの一日でした。
昨晩に降った雪が5cmぐらい積もっていたのですが、強風にあおられて、地吹雪に
なっていました。
少し風がおさまった後、いつもの公園に夕暮れの景色を見に行ってきました。
♪春の花秋の月にも残りける
心のはては雪の夕暮れ
藤原良経
いつもすごい歌だと思うのですが、歌の意味は、こんな風に解釈しています。
春爛漫を謳歌して咲く見事な桜の花・・
秋の澄みわたった夜に輝く清明な月の姿・・
それよりもわたしはむしろ、
冬の夕暮れの静謐な情景に心がうばわれる・・
この歌の作者は、新古今集の仮名序を書き、自身の歌も新古今集に79首も入っているわたしの好きな歌人の藤原良経です。
新古今集には、摂政太政大臣良経と、書かれていますが、彼は九条家の始流である父の兼実の次男で、兄が若くして亡くなった後に、九条家の第二代になっています。
歌人としてはもちろんですが、書道も後京極流として達人、漢詩にも造詣が深い教養人だったようです。
そんな貴公子だった彼の歌の美学の極地が、雪の夕暮れだったのですね・・。
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