2014年12月27日土曜日

冬晴れの日に・・・



きょうは、すばらしい冬晴れの一日でした。

 一面真っ白のいつもの散歩コースを歩いていますと、

   太陽がきらきらとダイヤモンドの粒のように、雪面を輝かせていました。





立ち止まって、空を見上げると、真っ青な冬空が広がっています。

「空の青さをみつめていると私に帰るところがあるような気がする」

        と書いた谷川俊太郎の詩を思い出しました。





こんな詩でした。
引用してみます。

・ー・-・-・-・-・-・-・-・

空の青さをみつめていると
私に帰るところがあるような気がする
だが雲を通ってきた明るさは
もはや空へは帰ってゆかない

陽は絶えず豪華に捨てている
夜になっても私達は拾うのに忙しい
人はすべていやしい生まれなので
樹のように豊かに休むことがない

窓があふれたものを切りとっている
私は宇宙以外の部屋を欲しない
そのため私は人と不破になる

在ることは空間や時間を傷つけることだ
そして痛みがむしろ私を責める
私が去ると私の健康が戻ってくるだろう

・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
         引用「空の青さをみつめていると」
            谷川俊太郎詩集 角川文庫66p~67p



谷川さんが歌った青い空は
もしかしたら
冬晴れの空の青だったのかもと
ふと思いました。


家に戻りましたら
先日作ったユキダルマが、
子供のように小さくなっていました。

















2014年12月25日木曜日

「クリスマスの思い出」


 「クリスマスの思い出」は、アメリカの作家トルーマン・カポーティの作品ですが
村上春樹さんが訳し、山本容子さんの銅版画の挿絵が入っている、チャーミングな本です。

 クリスマスのこの時期になると、いつも本箱から取り出して読んでいます。



我が家の手作りのツリー




 訳者の村上春樹さんは「イノセント・ストーリー」と書いていらっしゃいます。

「遠い日、僕たちは幼く、弱く、そして悪意というものを知らなかった。」
          後ろおびに書いてあった言葉です。

 7歳の少年と、子供のようなこころを持った60歳過ぎの女性、それに犬のクイーニーが、繰り広げるクリスマスのお話。

 きょうは、この本の原文をネットで見つけて読んでみたのですがとても読みやすく 、アメリカでは教科書にもとりあげられているというのが、納得できました。

 カポーティも聴衆の前でこの本を読むのが、好きだったということです。







2014年12月21日日曜日

寒波襲来





    12月17日に那須に戻りましたら、大雪になっていてびっくりしました。



                    雪の帽子を被った郵便ポスト




                   植木鉢もベンチも真っ白


 この季節の大雪はめずらしいのですが、寒波襲来ということで、日本列島のあちこちでも大雪が降って困っている様子が、TVのニュースでも流れていました。

 3時半ころに除雪車が来てくれたのですが、そのときの写真です。



                                        除雪車のお兄様に感謝、感謝でした!


 雪は、何と言っても降り始めがすてきで、あたり一面真っ白になるのを見ていると、自然に敬意さえ感じます。

 ただ、すてきなのはそこまで、
 あとには雪かきの仕事や、道路の路面凍結など困ったことも発生します。
 物事って、良い面、悪い面、必ずどちらかだけではないのですよね。

 でも、やっぱり、真っ白な雪景色って、きれいですね~。
 見惚れてしまいます。


                         


         ♪雪の夜の紅茶の色を愛しけり     日野草城


        日野草城さんの俳句ですが、雪の夜の紅茶もいいものですね・・・。









2014年12月19日金曜日

諏訪内晶子ヴァイオリンコンサート

 

 11月30日に横浜みなとみらいホールで開かれた諏訪内晶子&エンリコ・バーチェのデュオ・リサイタルに行ってきました。


                  
                    横浜みなとみらいホール

                

                       諏訪内晶子さん


  諏訪内晶子さんの演奏をお聴きするのは、2度目でした。以前に彼女がエリザベート王妃国際音楽コンクールで第二位受賞したときのコンサートを、ベルギーのブリュッセルで聴いたことがあるのです。

  当時、彼女はまだ17歳ぐらいだったのでしょうか、オーケストラをバックにヴァイオリンを長時間演奏する姿に、まるで母親のような気持ちでドキドキしながら祈るように聴いたのを思い出します。

  今回の彼女は、当時のおもかげもまだ残っていたのですが、演奏はさすがにより優等生的になっていて、透明感の感じられるすてきな音色での演奏でした。

  デュオを組んだエンリコ・バーチェさんのピアノもすてきで、諏訪内さんのコンサート後のお話では、彼の演奏をBBCで聴き興味を持たれたとのこと。

 このコンサートは、国際音楽祭NIPPONの第3回ですが、諏訪内さんはこの音楽祭の芸術監督もなさっているとのことで、彼女の当時のあの17歳のころに比べて大きく音楽家として成長なさったお姿に、ひそかにエールを送りながら会場を後にしました。

  アンコールに聴いたラフマニノフの「ヴォカリーズ」のすてきな音色の余韻を感じながら、外にでますと、クリスマスのイルミネーションが輝いていました。











2014年12月9日火曜日

バラとマカロンのクリスマスツリー



 この季節になると、あちこちのホテルですてきなクリスマスツリーを見ることができます。

 今年2014年の帝国ホテルでは、深紅のバラのオーナメントをちりばめたツリーでした。
バラの他には、透き通ったきらきらのオーナメントやリボンが飾られていました。

        豪華だけれども、やさしさと品のよさが感じられるツリーでした。









                   バラのオーナメントのツリー


      他には、バラのオブジェもあり、こちらもすてきでした。

バラのオブジェ



マカロンのツリーは、早稲田のリーガロイヤルホテルのツリーです。








マカロンのクリスマスツリー


 マカロンのツリーは、マカロンのお店で作られているのを見たことがありますが、これはうれしくなるような大きさでした。(^^♪
  ツリーの下に飾られているクッキーもかわいらしい・・です。

         ☆バラとマカロンのツリー

どちらも、作った方のセンスと熱意が感じられるすてきなツリーでした!!







2014年12月8日月曜日

東京散歩(日比谷公園と丸の内)





  12月のこの季節になると、日比谷公園や丸の内のイルミネーションを見に行きたくなります。想像力をかきたてる物語が、感じられるからです。

  日比谷公園の入口近くの結婚式場では、天気の良い日にはいつもガーデンウエディングが行われ、松本楼の大銀杏は、いつもどっしりと天に向かってそびえています。





  松本楼のそばの大銀杏は、もうすっかり葉を、落としていましたが、並木道の銀杏は、まだ大丈夫でした。

  並木道にある銀杏の木のまわりでは、カップルが写真を写したりしていて、そこだけは、ほっこりとあたたかそうに、冬日がさしていました。
                                                     

  日が沈むと、丸の内のイルミネーションがきれいに輝きはじめ、ところどころに置いてあるオブジェは、不思議の国から来たようです。



丸の内イルミネーション









  丸の内から、東京駅方面まで歩いて行くと、リニューアルされた東京駅が、ライトアップされていました。

  古い建物を、大事に残していくのは、いいものですね。外国から観光にいらした男女数名が駅をバックに、記念撮影していらっしゃいました。




                     ライトアップされた東京駅     





                    東京駅のすばらしい天井



 朗読会・樋口一葉の「十三夜」    水道端図書館で・・



     一昨日の土曜日に、文京区の水道端図書館で、樋口一葉の「十三夜」の朗読を聴いてきました。



                     樋口一葉の絵


   朗読は深野弘子さんでしたが、まるで十三夜の朗読をするために生まれていらしたかのようなお声で、さすがと聞きほれてきました。

  十三夜は、名家に嫁いだ主人公が、夫の虐待に耐えかねて離縁しようと決心し、十三夜の夜に実家に戻るところからはじまります。
  両親にさとされ人力車に乗って帰ることになるのですが、その人力車の車夫が昔好きだった人で、いまは生活も荒れ落ちぶれているのでした。

  車夫に心付けを包み、二人が別れるところで話は終わります。

  一葉は、主人公や両親の辛い心情、そして、初恋の人との思いがけない再会などを、
十三夜という一夜の出来事として見事に描いています。


  ところで、先月の11月23日は、樋口一葉の命日でしたが、ちょうどその日に、一葉が通ったというゆかりの伊勢屋質店の内部が、公開されていたので見てきました。




                 樋口一葉が通った伊勢屋質店11月23日公開



     一葉の日記には、伊勢屋質店のことが何度も出てくるのですが、明治26年4月3日の日記に、初めて伊勢屋質店のことが書かれています。

       「この夜伊せ屋がもとにはしる」

  一葉は、明治29年に亡くなっていますので、初めて伊勢屋に走ってから亡くなるまでの3年間は、貧しく苦しい生活の中、名作を書いた時期でもあったようです。
  この「十三夜」も、亡くなる前年の23歳のときに発表されています。

 深野弘子さんの「十三夜」の朗読は、こころにしみるような読み方で、朗読の世界のすばらしさを、教えてくださったように思います。













2014年11月29日土曜日

東京散歩(小石川後楽園の紅葉)



   小石川後楽園の紅葉を見てきました。
   すばらしいの一言でした。

   「大江戸・東京に残る深山幽谷」というのがここのキャッチフレーズですが、たしかにここはどこ?
   という不思議な空間でした。


                    
                 左・もみじの古木のピンクの紅葉
                 真ん中・藤棚


 小石川後楽園は、水戸徳川家の上屋敷で二代藩主の光圀の代に完成したということですが、さすがに御三家の庭だけあり規模も、造園のコンセプトも一味違うなあという印象でした。

 入口近くにある笹山は、とてもモダンでいつ見ても、感心するのですが黄門さまも遊ばれた場所かもしれません。



                 笹山(小廬山)のみどりと、真っ赤なもみじ





                      真ん中・内庭の池と島


 真ん中の写真にあるような雪吊りが、あちこちで見られたのですが、雪が降ったら雪景色もきっとすてきになることでしょう。

 ただ、残念なのは、この庭園は、東京ドームが隣接していて、ドームの建物が目につくのと内庭などでは、騒音もかなり感じられるということでした。外国からの観光客が、かなり多かったです。




2014年11月19日水曜日

東京散歩・「目白庭園」



 目白庭園は、以前からポスターなどで見た記憶があり気になっていた庭園でした。

 目白駅から、歩いて5分ほどですが、閑静な住宅街にありました。

 門を入ると、びっくり、都内とはおもえないほど紅葉がすてきでした。

 真ん中に池があり、そこにうつる紅葉も、まるで、印象派の絵画のようでした。


                         印象派の絵のような鏡写しの池


 この庭園は、平成2年に作庭されたということですので、比較的新しい庭のようです。

 規模も860坪で、他の庭園に比べれば、こじんまりとしているのですが、滝などもあり見ごたえがありました。区が管理していて、無料で開放されています。

 入ってすぐのところにある赤鳥庵という和風建築の建物の座敷は、有料で借りることができるようで、お茶のお稽古をなさっている方がいらっしゃいました。



               池にうつった空の青もすてきです。





              紅葉の色が何ともいえません!


  11月21日から、30日までは、夜間のライトアップもあるということですが、きっとすてきだろうなあと思いながら、庭園をあとにしました。


2014年11月18日火曜日

東京散歩・「深川と芭蕉」



  深川には、芭蕉ゆかりの地が、いくつかあるのですが、まず最初に、奥の細道の旅に出発した場所を訪ねました。


奥の細道の旅の出発点


 その場所は、仙台堀川にかかる海辺橋のほとりにある門人の杉山杉風の別荘の採茶庵(さいとあん)跡ですが、そこには、芭蕉の像がありました。

 芭蕉は、さあ、これから奥の細道の旅に出発するぞという決意のみなぎる顔で、縁側に腰をおろしていました。

 芭蕉はいままでに住んでいた芭蕉庵を引き払ってこの採茶庵に移っていたのですが、ここで、

   ☆「草の戸も住替る代ぞひなの家」芭蕉

 という句を作っています。次に、小名木川にかかる萬年橋の近くにある芭蕉庵跡を訪ねました。


                      芭蕉稲荷神社
                      芭蕉庵跡
                     小名木川にかかる萬年橋からのながめ


  芭蕉庵は、芭蕉没後に、武家屋敷に取り込まれ保存されていたのですが、幕末から明治にかけて消失し、所在不明になっていたとのこと。ところが、1917年の大津波の後、芭蕉が遺愛していた石の蛙が発見されたので、その場所を「芭蕉翁古池の跡」と当時の東京府が指定したそうです。

 そこには、芭蕉庵跡という石碑があり、史跡になっていて地元の方々に、芭蕉稲荷神社として祀られていました。

 最後に江東区芭蕉記念館を訪ねました。展示室には芭蕉の書簡などがあり、1階では、ビデオも見れるようになっていました。



                   右下「芭蕉記念館」入口
                    左「古池や蛙飛こむ水の音」の句碑


  芭蕉は、この深川で、俳諧の芸術を確立しここを起点として、全国を旅し、最後には大阪で

    ☆「旅に病んで夢は枯野をかけ廻る」 芭蕉

              の句を残し、元禄7年1694年51歳で亡くなっています。



                       隅田川の夕景

  記念館の庭から、隅田川河畔に出ますと、ちょうど太陽が沈んだ直後で、対岸のビルが黒いシルエットになっている風景の前を、隅田川がゆっくりと流れていました。





2014年11月15日土曜日

東京散歩・「伝通院と永井荷風生育地あと」



   永井荷風は、伝通院の近くの文京区春日で生まれています。生家はもうないのですが、生家付近に文京区教育委員会で建てた標識がありました。



                    永井荷風の生育地の標識


  荷風は、ここで幼少時代の13年間を暮らしたということですが、幼少時代の思い出を「伝通院」という随筆にこんな風に書いています。

   「わたしの幼い時の幸福なる記憶も此の伝通院の古刹を中心として常に此の周囲を離れぬのである・・・」      引用 永井荷風随筆「伝通院」より
                     
  永井荷風生育地という標識のあるところから、伝通院までは、歩いて10分もかからないところにありました。



                            伝通院   

  伝通院は、徳川将軍家の菩提寺ですが、寺の名前は家康の生母於大の方の法名の伝通院殿からとった名前だそうです。

 於大の方をはじめ、千姫のお墓もあります。



                     千姫のお墓

  永井荷風の随筆「伝通院」によれば、荷風は帰国してからすぐに伝通院を訪ねたのですが、その翌日に伝通院は焼けてしまい、この古いお墓の辺りまで丸見えになってしまっていたということでした。

  荷風にとって伝通院は、郷愁を感じる特別の場所だったようです。欧米に滞在中も、この辺りの風景をなつかしく思いだしていたのかもしれません。



                    午後の陽がさす山茶花の咲く庭
                         伝通院 







2014年11月14日金曜日

東京散歩・護国寺とねこ




 護国寺は、四季折々に訪ねるお寺ですが、東京とは思えないような空気感のあるところで
不思議な場所です。
                                  
 昨日の午後も行ってきたのですが、あちこちで木々が色づきはじめていました。



護国寺のハゼの木の紅葉


 ところで、以前からこの境内にはねこが多いなあと思っていたのですが、ねこ好きの方のねこスポットとして有名なのだとのこと。最近知りました。



                    護国寺のねこ

 護国寺は、1681年に五代将軍の徳川綱吉が、生母桂昌院の願いにより創建したというお寺です。

 綱吉といえば、生類憐みの令が有名ですのでねこも知っているのでしょうか。(^^♪





                    護国寺のねこ

  境内には、ねこを捨てないでくださいという張り紙もあるのですが、やはり、いつ行っても、ねこを見かけます。

 ねこにとって、安心できる場所なのかもしれません。のんびりと、昼寝をしているねこもいました。