2015年5月25日月曜日

旧古河庭園のバラ


 
今年も旧古河庭園の春のバラを見に行ってきました。




  今回は、盛りを少し過ぎていて妖艶な雰囲気のバラになっていました。




 旧古河庭園は、品種改良された園芸種のバラが見事ですが、よく見ると有名な女優や有名人の名前が付けられているのですね。イングリッド・バーグマンや、プリンセス・ミチコなどなど・・。




ところで、日本はバラの自生地でもあり、品種改良の時の原種の3種類も日本原産ということです。

 ノイバラもその原種のひとつだそうですが、白い可憐な一重の花と、品種改良された妖艶なバラ、どちらかといえばわたしは、ノイバラの方が好きかもしれません。

 与謝蕪村は、このノイバラを俳句にしていますが、こんな句です。

「愁いつつ岡にのぼれば花いばら」 与謝蕪村

 日本庭園内にある茶室では、抹茶が飲めるようになっていました。






2015年5月22日金曜日

京都の旅3・活け花と舞子さん



 あまり目的もなく、ぶらぶらと歩いているときに思いがけず、うれしいことに出会ったりするものですが、今回もそうでした。

 祇園を歩いていると、祇園甲部歌舞練場内の祇園八坂倶楽部で小原流いけばなの「琳派の美」という展覧会が開かれているのを、見つけたのです!




 小原流のいけばなは、子供の頃から習っていたので馴染みがあり、久しぶりに懐かしく見てきました。

 琳派というのは、小原流があたらしく考えた活け花の様式で、尾形光琳などの琳派と呼ばれているデザイン性に富んだ絵画芸術などを目指しているとのこと・・。

 


 あわいピンク色の牡丹と、黄色のジャーマンアイリス?それに青もみじの色のとりあわせが新鮮ですよね。




 なぜか、「琳派」という雰囲気が感じられる活け花になっていると感心しながらの鑑賞でした。


            




うすいオレンジ色のダリア?のような花と白の大小の花のとりあわせが、何ともいえず
す・て・き! これがいちばんいいなあと思った生け花でした。

 外国からの観光客もたくさん見にいらしていたのですが、何といっても、案内係の舞妓さんも人気で、舞妓さんは、活け花に華をそえていらっしゃいました。

 






  

京都の旅2・御土居の青もみじ



 北野天満宮の境内に残されている御土居の青もみじを見てきました。

 御土居の下に降りて行くと、紙屋川が流れていて川沿いの渓谷の青もみじが、さわやかに風にゆれていました。




 御土居(おどい)とは、豊臣秀吉が洛中洛外の境界として築いた土塁ですが、その一部が境内の西側に残されていて、自然が豊かでもみじの名所にもなっていました。

 もみじは250本あり、中には樹齢が350年から400年の古木もあるとのことです。
 
 ここを流れている紙屋川には、ホタルも住んでいるということですから、水もきれいなところなのでしょう・・。






 北野天満宮には、何度か訪れているのですが、こんな場所があることは、今回はじめて知りました。
 
 秋の紅葉もきれいだろうなあと想像しながら御土居を後にしたのですが、それにしても「青もみじ」すてきな言葉ですね・・・。


 




2015年5月20日水曜日

京都の旅1・葵祭



 5月15日、京都の葵祭を見てきました。
 葵祭りは、下鴨神社と、上賀茂神社の例祭ですが、王朝風俗の行列が見事でした。
 賀茂祭が、葵祭とも言われるのは、祭りの行列に参加する人や、御所車、牛馬などすべてを葵の葉で飾ることからだそうです。





  わたしが好きな歌人の式子内親王も、賀茂神社の斎院(斎王)でした。
 その時の思い出としてこんな歌を残しています。

「忘れめや葵を草にひきむすび仮寝の野辺の露のあけぼの」

「ほととぎすその神山の旅枕ほの語らひし空ぞわすれぬ」

 式子内親王も、この輿に乗っている女性のように、葵を髪に飾って
行列なさったのだと思うと、しみじみと見惚れてしまいました。



 馬に乗った女性は、騎女(むなのりおんな)と呼ばれ斎王付きの巫子(みかんこ)だそうです。肩に藤の輪になった造花を挿していらっしゃいました。




 
 藤の花で飾られた牛車の音を聞くのは初めてでしたが、とてものんびりと優雅に聞こえました。



  京都の気温は、30,5度という猛暑だったのですが、みなさま暑い中お疲れ様でした。






2015年5月10日日曜日

世界一の牡丹園



一木に一花
一木に百花
これも牡丹

       鈴木真砂女





 須賀川の牡丹園に行ってきました。
わたしの好きな俳人鈴木真砂女さんも
生前にこの牡丹園に来られたことが
あるということです。




 須賀川の牡丹園は歴史が古く
江戸時代に薬用として持ち帰って
植えるようになったのが、はじまり
ということですが、いまでは、東京
ドーム3倍の広さの園内に、
290種類、7000株の牡丹が
咲いています。



園内は、牡丹の良い香りが漂って
いました。
 毎年11月に牡丹の枝を燃やす
牡丹焚火が行われるということ
ですが、その時も牡丹の良い香りが
するということです。





 真砂女さんもここで参加なさった
という牡丹焚火の想像をしながら、
満開の牡丹園を散策してきました。










2015年5月5日火曜日

雀の手帖



 幸田文さんの「雀の手帖」を読みました。
 1月から5月までの100日間の毎日の、幸田文さんのおしゃべりのようなエッセイです。その中に「吹きながし」というエッセイがありました。



 「一年のうちのいちばんいい季節になった。」
 
 から文は、はじまるのですが、幸田文さんはお使いに行ったときに、いきいきとした
こいのぼりを、見ます。



 それをご覧になられた幸田さんは、そのお宅の男の子に「しっかりやってくれえ」という声をかけたいような気の弾みを受けたと、書かれています。



 幸田さんらしいきっぷのいい言葉に、思わずにやりとしてしまいました。

 千夜千冊を書かれている松岡正剛さんは、幸田文さんにお会いしたことがあったそうです。松岡さんのお父さまと幸田さんは交流があり、粋な親しみを感じられていて、お会いしたときには、いつも「きっぷのいい声も笑顔もすばらしいおばさん」だっと感じられていたとのこと。

 やはり、幸田さんはわたしのイメージ通りの「きっぷのいい、声も笑顔もすばらしいおばさん」だったのだと思いました・・。



 



2015年5月3日日曜日

ヤマツツジ燃ゆ



こんな句を見つけました。

「死ぬものは死にゆく
     躑躅燃えてをり」
           臼田亜浪



ここ数日の初夏のような天気に
さそわれて、いつもの散歩道の
ヤマツツジが、咲きはじめました。



今年のヤマツツジは、例年になく
見事です。



コナラのシルバーグリーンの新緑の
林の中に、点々とヤマツツジが咲いて
います。




むぜるような新緑の中に咲く
ヤマツツジを見ていると、
花の精がいまにも出てきそうな
不思議な雰囲気を感じました。









2015年5月1日金曜日

凍み大根の煮物




 我が家のいつもの定番の煮物
ですが、大根がいつもと違いました。


 先日、南会津に行ったときに、
道の駅田島で、めずらしいものを
見つけたからです。


フランスパンのバケットのように
見えますが、実は凍み大根です。



 道の駅田島では、「寒干し大根」
という名前で売られていました。

 会津のような寒い地方では、
むかしから作られていたようです。

 氷点下になる寒さを利用して、
天然のフリーズドライの大根を
作るのですが、味や栄養も普通の
大根よりも増すようです。

 ビタミンCは、普通の大根の10倍
と、お兄さんに教えていただきました。

 栄養価もそうですが、甘味も増す
ということです。

 味は、切干し大根に似ていますが
他の材料の味がしみて、なつかしい
ような郷愁をさそう煮物になりました。