2016年3月20日日曜日

自然・「ウグイスの初鳴き・・・」



 きょうは、午前中の散歩のときに、ウグイスの初鳴きを、聞くことができました。



                         アセビ


 ホーホケキョという完璧な鳴き声でした。


 「鶯の声を聞きつるあしたより
         春のこころになりにけるかも」  良寛


 ホーホケキョというのどかなウグイスの鳴き声を聞くと、わたしも良寛さまのように春のこころになりました。

 この辺りに自生しているアセビは、白い花を咲かせ、 ニワトコの芽も、大きくふくらみはじめています。

 よく見ると花の蕾をいっぱい抱いていました。



                           ニワトコ


 ここに住むようになって、一番に覚えたのがこのニワトコです。最初は植物図鑑で調べたのですが、おもしろい名前なので、すぐに憶えてしまいました。

 春には、白い花をこぼれるように咲かせ、秋には赤い実を付けるのです。

 ニワトコは、万葉集にも山たづという名前で出てきますので、古くから日本人に馴染みの花だったようです。

 この時期の散歩のときには、あちこちにあるニワトコの新芽の開花の具合を見るのも、楽しみです。



                         ニワトコ

  東京では、桜の開花予報が明日と出ているのですが、この高原では、開花はまだまだのようです。ニワトコの開花は、すぐに見れると思います。

 きょうは、ウグイスの初鳴きを聞けた良き日でした・・・。




2016年3月19日土曜日

植物・「ザゼン草群生地・・」




 昨日は、栃木県大田原市にあるザゼンソウ群生地に、ザゼンソウを見に行ってきました。




  もう3月ですので、見ごろはすでに終わり、葉がもう出ているものもありました。

 それにしても、面白い形です。

 この紫色のドームは、花を守る苞(ほう)で、内側の卵球形のものが、小さな花の集まりなのだそうです。

 花の形が、座禅を組む僧の姿に似ているということで、ザゼンソウと呼ばれているとか。

 今回初めて知ったのですが、開花時期に花の部分が発熱するということで、不思議だなあと思ったのでした。




 この群生地のある場所は、田んぼに囲まれた小川の流れる湿地にあります。

 


 小川のきれいな水の流れを見ていると、こころが洗われるような気分になります。

 そして、 なぜかいつもイギリスの画家のジョン・エヴァレット・ミレーが描いた
「オフィーリア」の絵の中の澄んだ川の流れを思い出してしまいます。


        

 水が透明で、
 川の底に揺れている水草が、透き通って見えるのですから・・。





 ザゼンソウは、もちろんですが、この清らかな小川の水の流れもいつまでも残って欲しいと願っています!



2016年3月12日土曜日

歳時記・春は名のみ・・・




  3月10日のの朝の庭です。

  白い粉砂糖をいっぱいふりかけたような庭に、ほのかに朝日がさしていました。
 



  石畳のベランダもこんな感じ、




 バードバスは、シャーベットみたい、




 フキノトウもかすかに顔を出しているだけでした・・・・。





・・・・・ ところが、
 こんな寒さの中、散歩に出てみますと、何とマンサクが咲いていたのです。




 マンサクの花は、よく見ますと、雪がとけてシャーベットのようなかたまりが付いていました。




 春はまだ、名のみですが、今年も春いちばんに「マンサク」の花が咲いてくれました!!!

 うす水色の空を背景に、マンサクの黄色の花が、春を告げているようでした・・。





東京散歩・「根岸の子規庵」


 

「ひねくれし一枝活けぬ花椿」     子規




 正岡子規が生涯を終えた家、根岸にある「子規庵」を訪ねてきました。

 子規は、漢詩・短歌・俳句などをたくさん作っていますが、これらを、「詩歌」という日本語で表したのは、子規なのだとか・・・。



                                   
                                        子規の居室

 子規は34歳という若さで、脊髄カリエスで亡くなっているのですが、病床から眺めただろう庭には、いろいろな花が植えてあったようです。

「ごてごてと草花植えし子庭かな」     子規


 わたしが訪ねた日には、菜の花や水仙、フキノトウなどが、咲いていました。



             子規庵の廊下・庭のフキノトウ


 ドナルド・キーンさんは、本格的な子規の評伝を書かれているのですが、最後に子規への評価として

 「日本人はもちろんのこと、日本以外の国でも俳句や短歌を作ることが好まれるようになったのは子規の功績」と述べていらっしゃいます。

 

            「正岡子規」 ドナルド・キーン著

  子規が居室にしていた部屋には、愛用の机のレプリカが置いてあり、おだやかな春の陽ざしが、ガラス戸越しに降り注いでいました。

 

               子規庵の縁側からの居室              

 子規は最後に、こんな句を残しています。

「糸瓜(へちま)咲て痰(たん)のつまりし仏かな」                                        
                         子規

 脊髄カリエスのため、動くこともできなかった子規の世界の全部が、この家のこの部屋、そして部屋から見える庭のながめが、彼の全世界だったのだと思うと、彼の胸中がしのばれたのでした・・。

 



※(椿の写真は、2016年3月に椿山荘で写したものです。)

2016年3月8日火曜日

歳時記・「湯島天神梅祭り」   (軒端の梅・・・)  



 先日、湯島天神梅祭りに行ってきました。
 
   湯島天神は、458年に創建された由緒ある神社ですが、菅原道真公をまつる学問の神社としても有名です。道真公が大宰府に左遷されることになったときの和歌

「東風(こち)吹かばにほひおこせよ梅の花主なしとて春なわすれそ」

 は、あまりにも有名ですが、この梅にちなんで、湯島天神にも約300本の梅が植えられているとのこと。梅はちょうど見ごろで、良い香りを漂わせていました。

 


 
 梅を見ると、式子内親王のこの和歌を思い出します。

 「ながめつる今日はむかしになりぬとも
          軒端(のきば)の梅はわれを忘るな」
                           式子内親王
                    

 新古今和歌集に出てくる式子内親王の歌ですが、梅を見ているきょうの日が、昔のことになってしまっても、軒端に咲いている梅の花よ、わたしのことを忘れないで・・と、詠っています。




 内親王が晩年に住んでいらした大炊殿(おおいどの)には、梅の花が植えてあったということですが、梅の花を見つめていらっしゃるお姿が目に浮かぶようです。

 彼女はまだ幼い頃に賀茂斎院になられ、21歳のころ病で退下なさった後、生涯独身で過ごされていますから、晩年にどんな思いで梅の花を見ていらしたのかと思います・・。

 式子内親王集には、こんな梅の歌もありますが、こちらも何となくさわやかで好きな歌です。
    
「匂いをば衣にとめつ梅の花ゆくへも知らぬ春風の色」   
                          式子内親王

 湯島天神の梅を見ながら、散策していますと、やはりこの歌のように梅の良い香りがしてくるのですが、「ゆくえもしらぬ春風の色」とは、すてきな言葉です。

  式子内親王の梅の和歌が、とてもよく似合う湯島天神の梅の花だと思ったのでした・・。

  境内には、折り紙会館教室作品展があり、こんなかわいらしい作品もありました。




 折り紙のおひなさまの販売もされていて、わたしは記念にこんな小さな函に入ったおひなさまを、記念に購入して、ほっこりした気持ちで、湯島天神を後にしたのですが、湯島天神は、もうすっかり春のようでした・・。


             購入した小さなかわいいおひなさま・・

                 


           

2016年3月7日月曜日

音楽・「ゼフィレッリ演出のオペラ「トゥーランドット」」  (METライブビューイング・・・)



 ゼフィレッリ演出のオペラ「トゥーランドット」を、東京銀座東劇で観てきました。

 今回の催しは 「スクリーンで楽しむオペラ講座」ということで、あのMET(ニューヨークのメトロポリタン歌劇場)でのオペラがライヴビューイングでき、しかもゼフィレッリの演出ということで、とても楽しみでした。



 
 ゼフィレッリの演出は期待を裏切らず、豪華絢爛の見事な舞台で、さすがルキーノ・ヴィスコンティに鍛えられた弟子だと思わされたのでした・・。

 舞台は暗いのですが、講師の村田直樹さんによれば「暗いは美しい」のだそうで、動く絵画のようでした。

 舞台装置、衣装にも時代考証と細部へのこだわりが感じられ、こんなに豪華絢爛のオペラの舞台は、初めて観ました。

 中国のお姫様トゥーランドットを演じたニーナ・ステンメは、歌唱力・演技力ともに抜群で、堂々として見事でした。




 有名な旋律「誰も寝てはならぬ」を歌ったのは、マルコ・ベルティでした。

 これからは、
           ♪ネッサンドルマ~(誰も寝てはならぬ」

を聞く度に、東劇で観たMETライブビューイングを、思い出すことになりそうです。

 ライブビューイングの後、銀座を散歩して帰ったのですが、あの「ネッサンドルマ~」の旋律が、頭の中をBGMのように、ずっと、ずっと、流れていた、すてきな夜でした・・。