2017年2月25日土曜日

春風の色・・


  昨日は出先で、紅梅が咲いているのを見つけました!
 梅の花を、春風の色と歌ったのは、わたしの好きな歌人
式子内親王です。



  ♪匂いをば衣にとめつ梅の花
          ゆくへも知らぬ春風の色
                                                          式子内親王
 
 それにしても、梅の花って、すてきな香りがします。
 しばらく佇んでしまいました。
 奈良時代に中国から遣唐使が持ってきたようですが
当時は、さぞ貴重品で人気があった花なのだったのでしょうね。



 ♪ながめつる今日はむかしになりぬとも
               軒端の梅はわれを忘るな


 この歌は、式子内親王の晩年に作られたものということですが
梅の花よわたしの死後もわたしのことを忘れないでねと歌っています。
 生涯ひとりだった彼女の寂しさが感じられます。

 

 梅の花の香りをかいでいると、ゆくへも知らぬ春風の色と
歌を詠んだ式子内親王が、とても身近に感じられました。




 






2017年2月21日火曜日

フキノトウ



 今朝は、突然に雪が降りはじめ、あっという間に、
真っ白の銀世界になりました。


 2時間ぐらいで、雪は止んだのですが、庭のすみにようやく
芽を出したフキノトウが、こんな感じになってしまいました。


 昨日、ラジオを聞いていましたら、宮城県のリスナーの方が
フキノトウで作ったふき味噌が、この季節には一番のなつかしい
春の味だとおっしゃっていました。「ばっけ味噌」というのだそうです。


 午後の散歩のときに、こんなかわいいふわふわのネコヤナギの
芽を見つけました。
 陽当たりの良いところなので、雪ももう大分とけていました。
 後ろに白く見えているのが、雪です。

 ちょぴり、春を感じた一日でした。












2017年2月19日日曜日

桃の節句


 まだ、桃の節句には早いのですが、今年は
わたしの手作りの「つるし雛」と、うさぎの立雛を
飾りました。


 中勘助さんの書かれた「銀の匙」という本に
子供の頃の桃の節句のことが、書かれています。


 中さんのお宅には、神田の大火事に不思議にも
焼け残った古いお雛様があったそうです。


 そのお雛様に菱餅やはぜを供えるときのうれしさ
ったらなかったそうです。


 わざわざよんだお友達のお蕙ちゃんは、よそいきの
着物に赤いふさのついた被布を着て来たそうです。


 二人が雛段の前に座って豆煎りを食べていると、3つ組みの盃に、
小さいのをお蕙ちゃん、なかほどのをわたしにと、おばさんにとろとろの
白酒を注いでもらい、歯でかみながら、めだかみたいに鼻を並べて
飲んだと書かれているのですが、この描写もくすっとしてしまい
目に浮かぶような場面です。


 おばさんは、かわいいかわいいといって、二人の背中を撫でて
くれ、その後は、双六や、羽根つきなどをして遊んだということです。


 「銀の匙」は、しあわせだった中さんの子供時代へのオマージュが
書かれているのですが、この桃の節句の描写も、好きなところです。








2017年2月15日水曜日

冬のたんぽぽ


 まわりは、まだ一面真っ白の雪景色ですが、何となく
光が、春めいてきました。


 きょうの午前中の散歩のときに、何とタンポポが咲いて
いるのを見つけました!!!


 そこは、いつも少しだけ水が湧き出ているところで、
雪はありません。


 毎年、タンポポが一番先に咲くところなのですが、それにしても
2月に咲いたとは、びっくりです。


 
 黄色は、わたしにとっては春の色でうれしくなりました。(^^♪  
   陽だまりに咲く冬のタンポポは、首をもたげて凛と咲いていました。
    


 
 

 

         



 








2017年2月10日金曜日

2月の東京散歩(椿山荘~肥後細川庭園)


 2月6日は、日中の気温が16度にもなり東京は、
あたたかな散歩日和でした。


 知人と待ち合わせをして、ランチをした後、
椿山荘界隈を散歩しました。


 椿山荘では河津桜が満開で、毎年この時期にこの花を見ると
いつも、春はもうすぐという感じがして、うきうきとした気分になります。


 椿山荘名物の椿も、もちろん咲いていました。
 わたしは、このぐらいの咲き具合が一番好きです。


 椿山荘の庭の裏にある冠木門から、神田川の遊歩道にでると、
午後の陽ざしが塀に写っていました。
 わたしの好きな風景です。
 

 その塀に沿って左の方向に歩いて行くと、右に胸突き坂が見え、
もうしばらく行くと、右手に肥後細川庭園(旧名新江戸川公園)があります。
 以前にここでカワセミを見たことがありました。


 庭園には、まだ松の雪吊りが残っていて、左手後方には、
紅梅が咲いているのが見えました。
 ご一緒した方が、ここに来ると金沢の兼六園を思い出すと
おっしゃっていたのですが、わたしも大きな石灯篭や雪吊りを
見るといつもそう感じていたので、同感でした。



 古い建物がリニューアルされた中に入ると、休憩所「椿」があり
抹茶を飲むことができました。


 左の干菓子は、幕府への献上菓子「加勢以多」(かせいた)を復元
したものだそうで、ほんのり甘く上品な味で抹茶といっしょに
おいしくいただきました。


  河津桜と椿の花を椿山荘で見せていただき、肥後細川庭園では
紅梅を見ながら、お抹茶をいただき、ゆったりとした2月の午後の
ひとときを過ごすことができました。



 








2017年2月1日水曜日

冬の読書あれこれ・・・



 昨年の10月から読み始めた「失われた時を求めて」プルースト著
吉川一義訳・岩波文庫の5までを1月の末に、読み終えました。
 いまは、6を読んでいますが、プルースト3度目とはいえ、引きこまれ
なぜか楽しく読んでいます。



 最初に「失われた時を求めて」を読んだのは、井上究一郎訳・ちくま文庫で、、
2度目は、鈴木道彦訳・集英社ヘリテージシリーズ、今回は3度目になります。

 一度目の井上究一郎訳は、文庫本になって出版される度に、2年間ぐらい
かかって読んだ思い出のある本です。





 プルーストを最初に日本で個人全訳した井上さんの功績は、やはりすごいなあと
いまでも思います。

 次の鈴木道彦さんの訳は、読みやすくなり、このころになるとわたしにとっては、
楽しい読書が出来始めていました。




 今回3度目の吉川一義訳・岩波文庫は、絵画の写真などの文献も
豊富に入れてあり、更に楽しめるようになっています。

 人生でこのような本に出あうことができたのは、ラッキーなことだと、
しみじみ思います。

 


 この本の魅力は、読むたびに、自分を発見することができるということで、
自分のそのときの感性で、どのようにも読むことができるのです。

 昨年の10月から4か月で5巻ですから、もうしばらくは楽しめそうです。(^^♪

 この本たちの合間に読んだのは、ブログにも書いた
「黄犬ダイアリー」ドナルド・キーン キーン誠己共著 平凡社と

「待賢門院璋子の生涯」角田文衛著 朝日選書、

 わたしのこの冬の読書でした。

 2月4日は、立春ですが、雪景色もしばらくは楽しめそうです。











 


松ぼっくりは、お好き?



 家のまわりで、拾った松ぼっくりを集めて外に置きましたら、
こんな感じになっていました。
 まるで、小さなパイナップルの実のようです。




 拾って来たときには、松ぼっくりは、バラの花が開いて
いるように見えていたのですが・・・。

 家の中に置いたものは、バラの花になっていました。

 


 そういえば、オランダ人のジャーナリストが子供の頃、
松ぼっくりで天気予報をして遊んだというエッセイを
読んだのを、思い出しました。

 湿度が高くなると閉じて雨、湿度が低くなると開くので晴れ
それで、天気を予報したということです。

 松ぼっくりは、リスの大好物で、リスにかじられた後は
すっかり、えびフライ状態になっていました。
 




 雨の日は、パイナップル
 
 お天気が良い日には、バラの花

 リスにかじられた後は、エビフライ

 松ぼっくりは、おもしろい!(^^)/