2019年6月9日日曜日

読書・「紅茶と薔薇の日々」森茉莉   早川茉莉編




 「紅茶と薔薇の日々」森茉莉 早川茉莉編 ちくま文庫 を、読みました。
   以前に、森茉莉ファンだったわたしは、
      先日、仙台の丸善に寄ったときに、
           タイトルに惹かれて、
             なつかしくなり、
              つい買ってしまった本です。




  森茉莉さんの書かれたものでは、何と言っても「父の帽子」という
   エッセイを集めた本の中の「幼い日々」が、
      胸がきゅんとなるほど、好きな文章です。
 




    このような幸せな子供時代を過ごすことができた茉莉さんは、
         その後の人生でも、
     楽しみを見つけることが上手な人生の達人になられたようです。




    この「紅茶と薔薇の日々」は、早川茉莉さんが選んだ
      森茉莉さんの食に関するエッセイを集めたものです。
         本の中で、森茉莉さんは、
     「日日の中の愉しさ」は、「詩」であると言われていますが、
          彼女らしいすてきな表現だと思いました。
    



     たとえば、
      銀色の鍋の中で泡立つ湯の中の白い卵を見ていると、
          歌いたくなったり、
       海の色のようなガラスのびんを見ていると、
         ボッチチェリの画の海の色が浮かんできたり・・・
                    などなど。




          日日の中の愉しさは、詩である。

         食や身の回りの詩を発見して、楽しむこと、
     「紅茶と薔薇の日々」とは、そういうことなのかもしれませんね。





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