2019年9月28日土曜日

読書・「失われた時を求めて13見出された時Ⅰ」プルースト作・吉川一義訳




 「失われた時を求めて」の吉川一義さん訳の岩波文庫本も、あと1冊で完結になりました!!!
 この13巻は、後半部分にプルーストの言いたいことがいっぱい詰まっていて、好きなところを選ぶのが、難しいほどです。



 難しいのですが、この部分を選んでみました。

「ひとりひとりの読者は、本を読んでいるときには自分自身の読者なのである。作家の書いた本は、それなくしては読者が自分自身のうちに見ることのできないものを識別できるよう、作家が読者に提供する一種の光学器械にほかならない。」
        引用 521p~522p


 プルーストは、たぶんご自分の読書体験から、このような結論を得たのだと思いますが、真理だと思います。




 わたしのプルーストの「失われた時を求めて」の読書は、この岩波文庫の吉川一義さんの翻訳のずっと以前のちくま文庫の井上究一郎さんの翻訳から始まっています。その後に集英社文庫ヘリテージシリーズの鈴木道彦さん訳で、現在の岩波文庫の吉川一義さん訳まで、最初の井上さん訳からは、もう27年もたってしまいました。

 わたしは、この本に出合えたことに感謝しています。音楽や絵画についてはもちろんですが、読書の喜びを深く感じることができたのも、プルーストのこの本のおかげです。関連本の読書も40冊近くになりました。




・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
 「ひとりひとりの読者は、本を読んでいるときには、自分自身の読者なのである」
             ・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・

 良い言葉だと思いました!!!










0 件のコメント:

コメントを投稿