2015年8月10日月曜日

秋きぬと・・・・・・・



♪秋きぬと目にはさやかに見えねども
      風の音にぞおどろかれぬる
                


 古今和歌集の秋歌上の最初に出てくる
藤原敏行朝臣の和歌です。

 「秋立つ日よめる」と詞書にありますので、立秋の
頃に詠ったのでしょうか。

 それにしても今年の夏は、猛暑でした。
 8月8日が立秋だったのですが、その日を境に
少ししのぎやすくなった感じがします。

 猛暑の間中、わたしをなぐさめてくれたのが
庭にある「ヤマナラシ」でした。


 ヤマナラシは、少しでも風が立ちますと
「さらさら」と、さわやかな音をたててくれました。

 さらさらと音のする方を見ると、いつもヤマナラシが
いちばんに風を、受けて知らせてくれるのでした。
 

 この古今集の秋きぬと・・の和歌の前には、夏の最後の歌が
載っています。

♪夏と秋と行きかふそらの通路(かよひぢ)は
           かたへすゞしき風やふくらん

 行く夏と来る秋とが空の通路ですれちがうということ
でしょうが、発想がおしゃれですね。




      ヤマナラシ Poopulus sieboldii
      (山鳴らし)
      別名 ハコヤナギ
      ヤナギ科ハコヤナギ属(落葉高木)
       日あたりのいい山地に生え10~25mになる。
















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