2015年8月18日火曜日

音楽・「ショパンが愛した卵とほうれんそう」


  

 わたしがショパンを好きになったのは、ロンドンに初めて住むようになった頃でした。

 特に好きだったのは、クラウディオ・アラウの弾くショパンのノクターンで、飽きもせずに、毎日聴いていたのを思い出します。
 
 ついには、レコードが擦り切れてしまい、CDに変えたのですが、このCD2枚組は、いまでも持っており、ときどき聴いています・・。



 
 アラウのゆったりとした優雅な弾き方は、間のとりかたも絶妙で、息をひそめるように
次の旋律を待って、聴き入ったものでした。彼の息継ぎの音もなぜか入っているのです。

 そのころに読んだ本を、偶然に本箱から見つけ再読してみました。

 フィッシャーという名ピアニストが書いた「音楽を愛する友へ」という本ですが、その本にこんなことが書かれていました。



 
 ショパンが友人たちの家に招待されたとき、彼が求めたものは、「やわらかい卵と少量のほうれんそう」だったとのこと。

 「やわらかい卵と少量のほうれんそう」とは、ショパンらしい好みだなあと思いました。

 彼は、大勢のひとたちが集まるようなところは苦手で、繊細な人だったということですから、食もこのようなものが好きだったのかもしれません。

 



 ショパンが愛人のジョルジョ・サンドと一緒に住んでいた、フランスのノアンの邸や、サンドのこどもたちもいっしょに過ごしたマジョルカ島のバルデモッサの僧院を訪ねたことも、なつかしく思い出すのですが、それらの場所でもノクターンは3曲ぐらい作曲されていたとか・・。

 アラウの弾くショパンのノクターンを聴くと、ロンドンの西日のあたる出窓のある部屋で聴いていたころのことが、なつかしく思い出されるのでした・・。
 


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