♪ショパンが愛した卵とほうれんそう
わたしがショパンを好きになったのは
ロンドンに住んでいた頃でした。
飽きもせずに、いつもいつも繰り返して聴いていたのは、
クラウディオ・アラウの弾く「ノクターン」です。
アラウのゆったりとした優雅な弾き方は、
間のとりかたも絶妙で、息をひそめるように
次の旋律を待って、聴き入ったものでした。
懐かしく思い出します。
そのころに読んだ本を、偶然に本箱から
見つけ再読してみました。
フィッシャーという名ピアニストが書いた
「音楽を愛する友へ」という本ですが、
その本にこんなことが書かれていました。
ショパンが友人たちの家に招待されたとき
彼が求めたものは
「やわらかい卵と少量のほうれんそう」
だったということです。
「やわらかい卵と少量のほうれんそう」
なるほどです。とてもショパンらしい好みだなあと
思いました。
彼は、大勢のひとたちが集まるようなところは
苦手で繊細な人でしたから、食もこのようなものが
好きだったのでしょう。
というわけで、早速わたしも、アレンジして作ってみたのが
冒頭の卵とほうれん草の料理です。
ほうれんそうは、さっとゆで、牛乳を入れた卵で
ふわふわの炒り卵にしてみました。
少しのケチャップをかけて、ショパンを偲びながら
おいしくいただきました。
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