2019年4月2日火曜日

新元号・令和




 
 新元号は、「令和」に決まりました。
 やわらかな感じで語感も良く、愛される元号になるのではと思います。
 


 万葉集からの出典というのでうれしくなり、早速、手持ちの本を開いてみました。
 中西進さんの書かれた「万葉集」の(一)講談社文庫 です。




 天平二年正月十三日に大宰府の大伴旅人の家で、梅を愛でる宴が開かれ、そこで作られた梅の歌三十二首の序の言葉として書かれているものです。


  
「初春(しょしゅん)の令月にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょう
ぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭(らん)は珮後(はいご)の香(かう)を
薫(かをら)す。」
         引用 万葉集(一)中西進著 講談社文庫・377p




 中西進さんによれば、
令月の「令」とは、「嘉」で、「時あたかも新春の好き月」とのこと。
風和ぎは、「風やわらかく」とそのまま、訳されています。




 わたしがおもしろいと思ったのは、その後に続く文です。白い梅の花を、美しい女性が、鏡の前でよそおう白い粉のようと形容しています。
 梅の花は、当時は外来の植物としてめずらしく大事にされていたということなので、大宰府の大伴旅人邸の庭にもきれいに咲いていたのでしょう。



 今朝のニュースで、大宰府天満宮の梅の花を見たのですが、いまでもずっと梅の花が大事にされているようです。もう、梅の花は終わりでしたが木の上の方に数輪だけ、残っていました。この写真の梅の花は、きょう(4月2日)に家の近くで写しました。きょうは一日中雪がちらつく寒い日でしたが、お昼頃雪が少し止んだときに写したものです。




 

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