今朝は、カッコーの初鳴きを聞きました。
カッコーの声は、もうすぐ季節が初夏になると、告げているようです。
散歩のときには、キンポーゲの花たちも、金色にかがやく花びらを、風に揺らしているのが あちこちで見かけます。
高原もさわやかな季節になりました。
黄色にピカピカ光る5枚の花びらを持ったキンポウゲは、フランスでは、Boutonー d`or と呼ばれているのですが、プルーストは「失われた時を求めて」の本の中で、フランスのおとぎ話の王子様のように美しい名前と、書いています。
この花は、十字軍の兵士がオリエントからまずオランダに持ち帰ったということですから、その後にフランスに入ったのでしょうね。
プルーストはまたこの花を、「東方の詩情を感じる」とすてきに表現して書いていますが、日本では、放浪の句人の山頭火が、この花のことをこんな風に歌っています。
「あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ」山頭火
キンポウゲはわたしの住んでいるこの辺りでは、散歩道のへりや、草原になっている広場のようなところに群れて咲いているのですが、山頭火のこの歌のとおりです。
歩いても、すわっても、山頭火のまわりにはこの黄色のかわいい花が、咲いていたのだと思います。
キンポウゲは、プルーストの本に出てくるのを知ってから特別な花として意識するようになったのですが、季節がめぐってくるたびにこの花を見ると、元気が出てくるようでうれしくなる花になりました。
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