庭の茂みの中に「ミズヒキ」が、咲きはじめました。
☆あるかなきか 茂みのなかに かくれつつ
水引草は 紅の花もつ
九条武子
九条武子の歌集「白孔雀」の中に出てくる歌ですが、
なまめかしいようなちょっとおしゃれな雰囲気のある
歌だなあと、思いました。
その花が昨日、うちの庭先で咲き始めたのを見つけて、
うれしくなりました。
ミズヒキは、楚々として咲く、小さな赤い花ですが、九条武子さんは
その花を、紅という言葉で、つやっぽい艶な存在として表現なさっています。
ミズヒキは、よく見ると、水引きという名前のように、
細い茎についた花穂を上から見ると赤、下から見ると白で、
紅白になっているのです。
厳密に言えば、花弁はなく、萼片が4個あるのですが
卵の形で赤く、下部が白いのです。
紅が艶とすれば、白は清楚でしょうか・・・。
九条武子さんは、ミズヒキの花を紅(べに)という言葉で
艶を表現なさったのですが、もしかしたらこの花は、
白の清楚もあわせもつというのをご存じだったのかも
しれません。
☆あるかなきか 茂みのなかに かくれつつ
水引草は 紅の花もつ
九条武子
好きな歌のひとつになりました・・・。
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