2017年12月4日月曜日

読書・「リルケ詩集」 富士川英郎訳 新潮文庫    (リルケのゆたかな林檎よ・・・)





 食べ物の中で何が一番好きかと問われたら、多分「りんご」と、答えると思います。子供の頃からなぜかりんごが大好きでした。




 先日、リルケの詩を読んでいましたら、りんごが出てくる詩を見つけうれしくなったのですが、こんな詩でした。

・-・-・-・-・-・-・-・

 ゆたかな林檎よ
          リルケ

ゆたかな林檎よ 梨とバナナよ
スグリよ・・・・・・・これらはみんな口のなかへ
死と生を語りかける・・・・・ほのかに私はそれを感じる・・・・・
子供の顔からそれを読みとるがいい

彼が果物を味うときに。それは遠い所から来るのだ
君たちの口のなかがおもむろに名状しがたくなりはしないだろうか?
いつもは言葉があったところに 新しい発見が流れる
果肉のなかからふいに解き放されたものが

君たちが林檎と名づけているものを 敢えて語るがいい
この甘さ はじめに濃くかたまって
それを味う口のなかでそっと起ち上り

清らかになり 目ざめ そして透明になるものを。
それは二重の意味をもっている それは太陽のものであり 地上のもの 此の世のものでもあるのだ
おお この経験よ 感触よ 歓喜(よろこび)よーーー大きな!

・-・-・-・-・-・-・-・
  引用 リルケ詩集 富士川英郎訳 新潮文庫  167p~168p


 りんごをこのようにさまざまに、歌えるリルケは、やはり天性の詩人だと認識するのですが、やはり、リルケもりんごは大好きだったのに違いないと、うれしくなったのでした・・。

  
 

0 件のコメント:

コメントを投稿