今年は暖冬のようで、まだ本格的な雪にはなっていませんが、今朝はこんな感じになって
いました。
紫苑は兼家に求婚され結婚するのですが、兼家にはすでに本妻の時姫がいました。後にまた、名もない町小路の女も出て来ます。
兼家をめぐるこの3人の女性の物語なのですが犀星は、この町小路の女に冴野という名をつけ主役にしています。
犀星の生い立ちは複雑で、消息不明の生母のことを慕っていて、この町小路の女・冴野に母への思慕を込めたようです。
犀星は、生母にあこがれをもち、機会をとらえては生母を知ろうとし、その人のことを物語ることを忘れないでもいるとも、書いていますから、薄幸の冴野に想い入れを深くして、物語ったのでしょう。
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