今朝、起きて外を見ましたら、一面の落葉でした。
季節は秋から、晩秋へと確実に移ろっているようです。
こんな落葉の季節に、ぴったりの詩を見つけました。
リルケの「秋」という詩です。
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秋
リルケ
木の葉が落ちる 落ちる 遠くからのように
大空の遠い園生(そのふ)が枯れたように
木の葉は否定の身ぶりで落ちる
そして夜々には 重たい地球が
あらゆる星の群から 寂寥のなかへ落ちる
われわれはみんな落ちる この手も落ちる
ほかをごらん 落下はすべてにあるのだ
けれども ただひとり この落下を
限りなくやさしく その両手に支えている者がある
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リルケ詩集・富士川英郎訳・新潮文庫
木の葉が、否定の身ぶりで落ちても
地球が寂寥の中に落ちても
われわれさえもみんな落ちても
それでも
それを支えるやさしい両手がある・・・
リルケのやさしい視点が、感じられます。
リルケにこんなすてきな秋の詩があったのですね・・・・。
落葉が一面に散り敷いている道を、かさこそと落葉を踏んで歩くのは、気持ちが豊かになるようでした。
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