与謝蕪村の句に、ノイバラを詠ったものがあります。
愁ひつつ岡にのぼれば花いばら
蕪村
蕪村のいう花いばらとは、ノイバラのことです。
この句を知ったとき、蕪村の感性が、とても身近に感じられました。
蕪村は詩人なのだと・・・。
詩人の萩原朔太郎さんも「郷愁の詩人 与謝蕪村」という本の中で、蕪村の句には、センチメンタルなポエジイがあると書かれています。
また、蕪村は、こんな句も作っています。
花いばら故郷の路に似たるかな
蕪村
蕪村は、摂津国(大阪)の生まれで本姓は、谷口、幼少の頃の詳細は
不明と、大岡信さんの本、「百人百句」には書かれていました。
20歳のころに江戸に出たということですので、故郷に咲く花いばらは、
蕪村にとって郷愁を誘う花だったのかなあと、わたしには思われました。
花いばらは、蕪村が生まれた懐かしい故郷の道にも、こぼれるように、
あちこちに咲いていたのでしょう・・。
そんなことを思いながら、ノイバラの咲く道を散歩しました。
ノイバラは小さいけれども可憐で、わたしの大好きな花です。
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