6月の最終日、蔵王に行ってきました。
森に囲まれた広い草地には、アカツメクサやシロツメクサ
フランスギクなど、いっぱい咲いていて、わたしの大好きな詩人
立原道造が作った詩を、思い出しました。
・-・-・-・-・-・-・
草に寝て・・・・・・
六月の或る日曜日に
それは 花にへりどられた 高原の
林のなかの草地であった 小鳥らの
たのしい唄をくりかえす 美しい声が
まどろんだ耳のそばに きこえてゐた
私たちは 山のあちらに
青く 光ってゐる空を
淡く ながれてゆく雲を
ながめてゐた 言葉すくなく
ーしあわせは どこにある?
山のあちらの あの青い空に そして
その下の ちいさな 見知らない村に
私たちの 心は あたたかだった
山は 優しく 陽にてらされてゐた
希望と夢と 小鳥と花と 私たちの友だちだった
・-・-・-・-・-・
引用 立原道造詩集 小山正孝編 彌生書房
わたしは、青春時代から立原道造の詩が好きでしたが
彼の詩はいまでも読むたびに、こころを優しくしてくれるような気が
します。
0 件のコメント:
コメントを投稿