2017年8月20日日曜日

絵画・「白い服の婦人」ポール=セザール・エルー




 「プーシキン美術館展」の本を見ていましたら、ポール=セザール・エルーの描いた「白い服の婦人」の絵が載っていました。

 ノルマンディの保養地の海岸に白い日傘をもって佇む白いドレスの女性の絵ですが、何となく惹きつけられました。




 この本は、2005年に東京都美術館で開かれていたプーシキン美術館展に行ったときに買ったものですが、解説のところにこの絵を描いたポール=セザール・エルーは、プルーストの「失われた時を求めて」に出てくる架空の画家エルスチールのモデルになったと、書いてありました。

 「失われた時を求めて」には、ノルマンディの海岸の保養地が出てくるのですが、この絵もそういう雰囲気が出ています。

   「白い服の婦人」は、わたしにとっては、まるで主人公の恋人のアルベルチーヌのようにも見えました・・。




 モデルの女性は、画家の妻ということですが、青い空と、白い雲を背景に、下から見上げるように描かれている女性の姿は、さわやかですてきです。

 エルーは、マルセル・プルーストや、ロベール・ド・モンテスキューとも交流があったということですから、ベル・エポックの時代を生きた画家でもあったのです・・。

 そういえば、この絵は、ちくま文庫の「プルースト評論選」の表紙にも使われていました。




 夏の終わりのようにも感じるこの季節に、遠いフランスの海岸の保養地と、プルーストの「失われた時を求めて」に出てくるアルベルチーヌを思い出させてくれるすてきな絵でした・・。

 
 

0 件のコメント:

コメントを投稿