2019年2月24日、日本文学研究者のドナルド・キーンさん(96歳)が都内の病院で亡くなられました。キーンさんのファンでしたので、とても残念に思います。
梅の花夢(いめ)に語らくみやびたる花と我思(あれも)ふ酒に浮かべこそ
The plum blossoms
Addressed me in a dream:
``We consider ourselves
Most elegant flowers-
Please let us float on sake.``
これは万葉集の歌をキーンさんが英訳なさったものですが、日本文学の歴史1という本の中に出てきます。
キーンさんの英訳の歌は、日本語で読むよりも、さらにわかりやすく簡潔で、彼のファンになるきっかけにもなりました。
数年前ですが、キーンさんの講演会が、神楽坂の「ラカグ」で開催されたときに、聴きに行ったことがあります。そのときに三島由紀夫さんとの交流のお話しなどをお聞きしたのですが、キーンさんの飾らない人柄が身近に感じられたのを懐かしく思い出します。
バーゲンでとおっしゃるのが、キーンさんのユーモアのあるところで、キーンさんと交流のある方の書かれた文を読んでいますと、必ずこのユーモアというキイワードにぶつかります。
キーンさんに書いていただいたサイン!
オペラやワイン、そして本屋さんもお好きだったというキーンさん。あの東日本大震災をきっかけに日本人になられたキーンさんは、息子さんと都内で暮らされていたのですが、わたしには、お幸せな晩年だったようにも思えます。
キーンさんのご冥福をお祈りしつつ・・・。
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