2019年5月20日月曜日

斎藤茂吉の歌の「をだまき」





  オダマキの花の咲く季節になりました。
 今年はヤマオダマキの花の当たり年のようで、散歩をしていますと、道路の縁などに群生して、たくさん咲いているのを見かけます。
    

 
  この写真のオダマキは、日本に自生しているヤマオダマキです。
 ヤマオダマキを見ていますと、色あいが地味で床しい花だとしみじみと思います。


ところで、斎藤茂吉の歌集「赤光」には、母への歌がいくつか歌われているのですが、その歌の中の二首に、オダマキの花が出てきます。




  こんな歌です。
  
 「山いづる太陽光を拝みたりをだまきの花咲きつづきたり」 斎藤茂吉

「死に近き母が目に寄りをだまきの花咲たりといひにけるかな」 斎藤茂吉

 


 歌集「赤光」の中にある茂吉の母への歌は、この表紙の絵にあるように、ツバメの歌は覚えていたのですが、今回読み直してみて、オダマキが2首もあることに気づきました。

 この歌に歌われている「をだまき」は、ヤマオダマキではなく、薄紫のミヤマオダマキということです。




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