先日、ジョセフ・マンキウィッツ監督の映画「ジュリアス・シーザー」を、観ていたら、少しおもしろいことがありました。
この作品は1953年製作で、少し古いのですが、原作はシェークスピアということもあり、劇を見ているようで、英国のすばらしい名優で故人となったジョン・ギールグッドの演技にも、さすがと思い見惚れていました。
しばらくすると映画の中で、「It`s was Greek to me」というセリフが聞き取れたところがあったのですぐに、「あれだ!」とひらめいたのですが、それは、昨年の英語の日めくりカレンダーに出ていた言葉でした。
日本語では、「チンプンカンプンです」と訳されていました。
そして、この言葉は、「ジュリアス・シーザー」で出てくるセリフなので、シェークスピアの「ジュリアス・シーザー」の本を出して調べてみたところ、27pに出ていました。第一幕第二場のCasca(キャスカ)の言葉です。
「このおれには、文字どおり、ちんぷんかんぷんのギリシャ語だった。」
引用 ジュリアス・シーザー シェイクスピア 福田恆存訳 新潮文庫 27p
また、チンプンカンプンという言葉の語源を調べてみたところ、中世ラテン語の
Graecum est; non potest legi 「それはギリシャ語で読むことができない」
だそうで、シェークスピア以前からあったようです。
そして、これを英語の言葉として使用したのは、シェークスピアで、彼の作品の「ジュリアス・シーザー」(1599年)の中の、上記のキャスカ(Casca) のセリフなのでした。
おもしろいですね・・。
大分以前に、ギリシャに旅したときに見たスーニオンの岬の夕焼けまで、思い出してしまったのですが、楽しい映画の効用でした・・・。
※この写真の花は、今朝の散歩の時、ご近所のお宅の庭に咲いていた大好きな花「ヤグルマソウ」です。
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