2020年8月14日金曜日

読書・「博物誌」ルナール 岸田国士訳 新潮文庫 (夏の蝶たち、あれこれ・・・)

 


 ルナールの「博物誌」を読んでいましたら、「蝶」という題名で、

「二つ折りの恋文が花の番地を捜している。」と、書いてあるのを見つけました。

 蝶の二枚の羽から二つ折りのラブレターを想像し、花の番地を捜しているという発想は、かわいらしく、ユニークでおもしろいと思ったのでした・・。

 蝶は、二枚の羽を開いたり、閉じたりするからです。


 

    散歩のときに、わたしも蝶に出会います。 

 この蝶は、大きな黒い目がつぶらで人気者の「イチモンジセセリ」ですが、今年の夏に見つけた一番にかわいい「猫のあかちゃんのような瞳」をした蝶でした。

 ルナールの言っている恋文の二つ折りは、たぶん白い羽の蝶をイメージしたと思うのですが、このイチモンジセセリは、薄茶色で、7月初めのころ、満開のノリウツギの花の密を吸っていました。

   つぶらな子猫のような瞳が、かわいすぎて、30分ぐらい立ち止まって見てしまったのでした・・。 

      

 

  この黒い豪華な蝶は、8月2日に家の庭に来たアゲハです。ヤマツツジにしばらく羽を広げて休んでいました。

 こんなに羽があやしい水色に光っている豪華なアゲハを見ていたら、与謝野晶子が、夢の中でむらさきの蝶が飛んでいるのを見て、ふるさとの藤の花に見えたというこの歌を思い出しました。

 「むらさきの蝶 夜の夢にとびかひぬ ふるさとにちる藤の見えけむ」

                          与謝野晶子

 むらさきの蝶は、晶子の歌の中では、夜の夢に飛び交っている、ふるさとに散るに藤の花なのでした・・。

 

 

 この蝶は、7月のはじめ、庭のオカトラノオの密を吸いに来たヒョウモンチョウです。このヒョウ柄を見ていると、大阪のおばちゃんの来ている洋服をすぐに連想し、おばちゃんがいっぱいいると、いつもひとりで苦笑していたのでした・・。

 派手な模様のラブレターです・・。

 いまは、8月のいちばん暑い時なので、チョウ類は「夏眠」するとのこと。そういえば、あんなにたくさん飛んでいた蝶たちは、すっかり姿が見えなくなってしまいました。

 きっといまごろ、蝶たちはどこかの木陰で、夢を見ながら「夏眠」しているのでしょうか・・。


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