2015年4月13日月曜日

「鶴川日記」と「風姿抄」白洲正子著



12日に武相荘に行った帰りに、鶴川の本屋さんで
文庫本になった白洲正子さんの本「鶴川日記」を
買いました。


武相荘と名付けた100年以上もたつ古民家を
買ったときのことや、鶴川での戦中、戦後の
生活の様子などが書かれていて、興味深く
読みました。



白洲さんがこの古い農家を、居ぬきで買われたのは、
家のまわりに大きな柿の木や、生活に必要な
お茶・たけのこ・ふき・みょうが・こんにゃく・さんしょ
などが手近にあるだけではなく、古い農家は釘を
使っていないので、移転すると元の形をくずす
からなのだそうです。
                          たけのこ


                                                            こんにゃく

そういえば、栃木県の県北に住む地元の方の
話では、家のまわりに古い柿の木やいちじくの木が
あるのは、古い農家という証拠だと話していらしたのを
思いだしました。

農家の家のまわりに柿の木や竹林、お茶の木などを植えておくのは
自給自足できるようにという配慮なのでしょう。

そういえば、正子さんは民俗学者の柳田国男さんから
鶴川辺りの民俗学を研究してはどうかというお話もあったそうですが、
ことわられたということでした。

鶴川周辺の「どんと焼き」のことなども、この本には
書かれています。

ところで、白洲さんのお宅で、「十字文」絞りの絹の布が
額に入れてあったのですが、とても斬新なデザインで
目に焼き付きました。
家に戻り、手持ちの「風姿抄」という本を開いてみましたら
この写真が載っていました。


これは、桃山時代の島津家の紋所だそうです。

正子さんは「風姿抄」の中で、この絞りを額に入れて
居間に飾ってあるが、毎日眺めながらあれこれ想像
してみることはとても楽しいと書かれています。

白洲正子さんの骨董好きは、青山二郎さんなどに
学び、筋金入りですが、それにしてもこの
桃山時代の絹の紋所は、すてきすぎて脱帽でした。

















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