いつもの散歩道は、きょうは雨でしたが、ヤマツツジが満開に咲いていました。雨に煙る新緑の中に咲くヤマツツジは、ひときわ可憐に見えました。
万葉集にもツツジが出てきます。
水伝(みなつた)ふ磯の浦廻(うらみ)の石上(いそ)つつじ茂(も)く開(さ)く道を
万葉集巻第二 一八五
池のみぎわに繁って咲いているツツジを、再び見ることがあるだろうかという意味ですが、この歌は、草壁皇子が28歳の若さで亡くなったときに無名の舎人が作ったということです。
舎人は田舎から選ばれて皇子に仕えていたのですが、皇子が亡くなられたいま、家に帰ることになり、宮殿の庭の池に沿って咲いているツツジを、もう見ることができなくなるのだろうと、詠っています。
中西進さんの書かれた「万葉集事典」には、ツツジは「主にやまつつじ」と、書かれていますので、このツツジもヤマツツジだったのでしょうか・・。
それにしても、雨の中で咲くヤマツツジもすてきでした。
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