2016年5月10日火曜日

露伴とツツジ



 きょうは、雨が降っていたのですが、傘をさして
いつもの散歩道にでかけました。

今年はヤマツツジが例年になくとてもきれいに
咲いているので、当たり年のようです。




 新緑を背景に、ヤマツツジのやさしい桃色の
グラデーションがすてきです!

 雨に濡れた花をよく見ると、雨粒がしたたり落ちていました。




 「日本の名随筆1花」という本の中で、幸田露伴さんがつつじの
ことを書かれていたのを思い出しました。

 引用してみます。
「此花咲けば其頃よりやがて酒の味うまからずなりて、
菊の花咲くまでは自ら酒盃に遠ざかること我が習ひなり。
人は如何にや知らず、我は打対ひて酒飲むべき花とは
思はず。」
      「日本の名随筆1花・宇野千代編」作品社232p




 さすが、酒大好きの露伴さんの文です。
わたしは、日本酒は飲まないので、ツツジが咲くこの季節から
酒の味が落ちるとは、知りませんでした。

 それにしても、ご自分はツツジの花を前にして酒は飲まないと
おっしゃる露伴さんには笑ってしまいました。

 ツツジの花もとんだとばっちりですね。





 
 この雨は、木々の新緑と、ヤマツツジをいっそう
美しくしてくれました。




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