2015年2月23日月曜日

「言葉」 JーP・サルトル


JーP・サルトル著の「言葉」
澤田直訳 人文書院
を読みました。



わたしのいままでの読書の中で
ベスト1は、
プルーストの「失われた時を求めて」
ですが、
それ以来の感動でした。

フランスには、こういう本を書く
人がいるのだと「改めて」
実感させられました。


この本は、サルトルの自伝ですが
「言葉」に目覚めるまでのことを
書いています。

彼は、「人生が始まったとき、
私のまわりには本があった。
おそらく終わるときも同じだろう」

と書いていますが、彼の一生の
仕事は「言葉」を書くことでしたから
暗示的です。



この本の中に、プルーストの
「失われた時を求めて」の中の
「スワンの恋」の文が出てきます。

「好みでもない女のために
一生を棒に振ってしまった」
というあのスワンの言葉です。

サルトルも、プルーストは
もちろん読んでいたのですね。

このような本を読むのは
楽しいことで、

本を読むということは、
自分を知ることなのだと
久しぶりに思える読書でした。







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