2014年7月10日木曜日

昆虫・ヒグラシの羽化 (源氏物語の空蝉のうすい衣・・・)



   台風が近づいているという予報があり、家のまわりを点検していましたら、ベランダの下に置いてあるテーブルのふちに、ちょうど羽化したばかりのヒグラシと抜け殻があるのを、見つけました!!!



                  
 きょうはこれから、台風が夜半に通過するという予報が出ているので、大丈夫かしらと少し心配になりました。              

 セミの抜け殻は、地方によっていろいろと呼び方が違うようです。

 調べてみましたら、セミの抜け殻の呼び方として、「ドロウマ」「セミノウマ」「ウマウマ」「ウマ」「セミウマ」などなど、ウマがつく名前が、各地方にたくさんありました。

 でも何といっても、セミの抜け殻のすてきな呼び方は、

             「空蝉」(うつせみ)でしょうか・・。


      空蝉といえば、わたしは、すぐに、源氏物語を思い出してしまうのですが、光源氏が17歳のときの出来事です。光源氏が、方違(かたたが)えで、紀伊の守の邸に泊まりに行った夜に、その家に来ていた伊予介の若い後妻と強引に関係を結んでしまうのです。

 その後、光源氏は二度目のあいびきを拒まれたのち、三度目に、寝所に忍び込むのですが、彼女は上に着ていたうすい小袿(こうちぎ)を残して、逃げてしまうのです。そのときのふたりの相聞歌に出てくる空蝉から、この伊予介の妻を「空蝉」と呼ぶようになったというお話です。


 光源氏
  空蝉の身をかへてける木(こ)の下(もと)に 
                  なほ人柄(ひとがら)のなつかしきかな
 空蝉
  空蝉の羽(は)におく露の木(こ)がくれて
                  しのびしのびに濡(ぬ)るる袖(そで)かな

 

 この歌にもあるように、空蝉は源氏にとっては、なつかしく思うような人がらのよい女性だったのかもしれません。

 空蝉は、夫亡きあとに出家して尼になるのですが、光源氏は空蝉を二条院にひきとっています。ここまで書く紫式部もやはり空蝉にこころをよせていたのだと思います・・。

 それにしても「空蝉」とは、紫式部もおしゃれな名前をつけたと、思います。光源氏が忍んで行った相手の女性はうすい衣だけを残して、優雅に消えてしまっていたのですから・・。 



 


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